立川パークスクリニック内科・小児科・皮膚科 立川パークスクリニック内科・小児科・皮膚科

一般内科

メタボ外来・ダイエット外来

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概要

当院では、生活習慣病(糖尿病・高血圧・脂質異常症・脂肪肝など)の治療をおこなっています。通常の保険診療として栄養指導や運動指導、薬物治療に加え、根本的原因である内臓脂肪の多い状態を改善する目的で、自費での GLP-1受容体作動薬(GLP-1RA)治療をおこなっています。GLP-1RAは体重や血糖の改善に加え、心血管・腎・肝など複数臓器に良い影響を示すエビデンスが蓄積しています。
なお、疾病の無い方が、単に体形や体重を気にして減量したい、という希望にはお応えできません。何卒ご理解くださいませ。

メタボリックシンドロームとは?— 内臓脂肪・慢性炎症・全身影響のしくみ

メタボは内臓脂肪の過剰蓄積を土台に、高血糖・高血圧・脂質異常・脂肪肝が組み合わさって進む状態です。内臓脂肪が増えると脂肪細胞と周囲の免疫細胞が低強度だけれど持続的な炎症(metaflammation)を起こし、代謝と免疫の司令塔が乱れます(免疫代謝=immunometabolism の破綻)。脂肪組織から分泌されるアディポカイン(アディポネクチンやレプチンなど)のバランスも崩れ、炎症が持続・増幅します。
肥満=慢性・低強度炎症という見方は総説で確立しており、脂肪の部位(内臓・皮下など)や細胞構成の違いが代謝異常の出方を左右します。加齢で進む inflammaging(炎症性老化)もメタボの炎症と機序を共有します。
メモ1:アディポネクチンはインスリンの働きを助けて血糖値を下げ、脂肪を燃焼させます。分泌量が低下すると、糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病のリスクを高める。
メモ2:レプチンは食欲を抑制しエネルギー消費を促進します。体脂肪の量を脳に伝え、視床下部に作用して満腹感を与え、摂食行動をコントロールします。脂肪細胞が増えるとレプチン分泌量も増えますが、肥満者ではレプチンが効きにくい「レプチン抵抗性」が起こり、食欲が抑制されなくなることがあります。

なぜ「血糖・血圧・脂質・肝臓」に異常が出るの?

高血糖

内臓脂肪が増加すると炎症細胞が増え、TNF-α・IL-6などの炎症性サイトカインを分泌します。これらのサイトカインがインスリンの効果を妨げ、筋での糖取り込みを減少させ、肝で糖の新生を増加させます。また、内臓脂肪からの遊離脂肪酸(FFA)が門脈を経由して肝へ流入し、肝のインスリン抵抗性を悪化させます。脂肪細胞が分泌するホルモンも影響を受け、アディポネクチンが低下し、レプチンが過剰となり、これがインスリン抵抗性を後押しします。

高血圧

レプチン過剰は交感神経を活性化し、内臓脂肪が増えるとレニン−アンギオテンシン−アルドステロン系が活性化され、末梢血管が収縮し、かつ腎ではNa再吸収が増加して体液量が増加します。さらに炎症と酸化ストレスでNO(一酸化窒素)産生が低下し、血管拡張が鈍くなります。

脂質異常

肝インスリン抵抗性が上昇し、かつFFAが流入することでVLDLやTG(トリグリセリド)が過剰に産生され、小粒子LDLが増加してHDLが減少した動脈硬化性プロファイルになります。

脂肪肝(MASLD/MASH)

FFA集積に加え、肝細胞内での脂肪合成が亢進することで肝内TG蓄積。ミトコンドリアの障害や小胞体ストレスはKupffer細胞と肝星細胞を活性化します。これらの細胞の働きにより肝で炎症がおき、炎症で壊れた部分が線維芽細胞で置き換えられ、線維化し、最終的には肝硬変に至ります。

 

メモ:インスリン抵抗性とは、膵臓から十分なインスリンが分泌されているにもかかわらず、筋肉や肝臓などの細胞がインスリンにうまく反応せず、糖の取り込みが低下した状態のことです。この状態が続くと血糖値が高いままになります。

慢性炎症(metaflammation / inflammaging)が及ぼす影響

感染症の重症化・遷延

メタボの人はCOVID-19が重症化し、死亡率が高いことが報告されています、インフルエンザでは肥満成人でウイルス排出期間が延長しており、ワクチン後でも罹患が約2倍との報告があります。

発がんリスクの上昇

過体重/肥満は複数の臓器でがんによる死亡の増加と関連しています、肥満関連がん(大腸・肝・胆道・膵・腎・子宮体がん・閉経後乳がんなど)のリスク上昇が報告されています。炎症性微小環境が腫瘍形成を後押ししていることなど、その機序も明らかになってきています。

倦怠感・うつ

CRP(炎症時に産生されるタンパク質)/IL-6高値と抑うつ症状が関連(疲労・睡眠等)しており、抗炎症治療が症状軽減に寄与したとのメタ解析結果も報告されています。

GLP-1受容体作動薬(GLP-1RA)の効果

体重・代謝

大規模無作為化試験で有意な体重減少と代謝指標の改善が示されています。2年追跡でも体重・血圧・脂質などの改善の持続が報告されています。

高血圧・脂質

体重減少に加え、収縮期・拡張期血圧の低下、トリグリセリド低下・HDL上昇などが観察されています。

脂肪肝(MASLD/MASH)

組織学的に NASH 改善(炎症の改善、線維化悪化なし)が無作為化試験で示されました。第3相試験でも MASH での有効性が報告されています。

心血管・腎臓

CKD(慢性腎臓病)合併2型糖尿病の人で腎機能悪化・心血管死・全死亡の減少が示され、2型糖尿病では主要心血管イベント(MACE)低下も確認されています。糖尿病のない高リスク肥満/過体重でもMACE低下が示されています。リスク因子解析では 高感度CRP などの改善も示唆されています。

GLP1RAの安全性と副作用

代表的な副作用

吐き気・嘔吐、胸焼け(逆流性食道炎)、便秘など(導入・増量初期に多く、一過性)

胆道

胆石・胆嚢炎など胆道系イベントの相対リスク上昇がメタ解析で報告(高用量・長期・急速減量で注意)されています。

膵臓

膵炎リスクが増加するとの報告はありますが、そもそもが稀です。膵がんリスク増加は支持されていません。

当院での診療の流れ

① 初診

  • 問診:既往(胆石・膵炎・網膜症等)、内服、飲酒、妊娠希望/授乳、注射可否
  • 身体計測:体重・BMI・腹囲・血圧・脈拍
  • 検査:HbA1c、血糖、脂質(TG・HDL・LDL・Lp(a))、肝(AST・ALT・γ-GTP)、腎(クレアチニンないしシスタチンを用いてのeGFR測定)、電解質、尿(蛋白・糖)、甲状腺機能、睡眠時無呼吸検査など
  • 画像:腹部超音波検査(脂肪肝と膵臓や胆道系の異常の評価)。

② 治療計画(自費GLP-1RA+保険管理)

  • 薬剤:マンジャロ®か、自己注射困難ならリベルサス®
  • 用量:低用量で導入(例:2.5 mg/週)し、効果と忍容性に応じて段階的な増量も
  • 指導:注射手技・保管・吐き気対策(少量頻回・脂質控えめ)・脱水予防・筋トレ
  • 目標:3か月−5%、6–12か月−10%の減量。脂肪肝はALT低下・超音波所見の改善

③ 月1回フォロー

  • 体重・腹囲・血圧、症状(嘔気・便通・腹痛)、注射手技
  • 検査:導入1–2か月は必要に応じて、その後は3か月毎を基本
  • 増量判断:副作用軽度かつ効果不十分なら漸増。黄疸・激痛・嘔吐は一時中止し評価
  • 生活習慣:タンパク確保、野菜や全粒穀物、週150分の有酸素+筋トレできているか

④ 6か月評価

  • 減量率・腹囲・血圧・HbA1c・脂質、超音波所見を確認
  • 未達:食事と運動を強化し、行動療法や薬の増量ないし切替を検討します

⑤ 12か月以降(維持)

  • 最小有効量で維持しリバウンド予防(可能なら中止)
  • 胆道や膵症状の定期問診、腎肝機能を定期チェック

自費料金(薬剤費の目安)

  • マンジャロ®(チルゼパチド) 2.5 mg: 3,300円/1本
  • マンジャロ®(チルゼパチド) 5 mg: 5,500円/1本
  • リベルサス®(経口セマグルチド)3mg: 2,750円/10錠

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